無線機の使い方や文言

 無線機は警備員の必需品ともいえます。交通誘導や施設においてしばしば使用されます。大人数の現場や見晴らしの悪い片側交互通行現場等には必需品となります。交通誘導員に無線機が無いと走り回らなければなりませんので仕事になりません。無線機は通常会社が準備してくれるものですが会社が準備できないことが多いのでベテランになると個人で持っている人が多いです。

コツ


 無線機は使い慣れないと何を言ってるのかわからないことがしばしばあります。
頭切れ:電波が出るまでに時間がかかりますので、発信ボタン(PTTスイッチ)を押して2秒待たないで押して直ぐに話始めると言葉の頭が切れて頭切れとなってしまいます。意外と熟練が必要です。
 また、早口で話すと何を言っているのか聞き取れないことがあります。コツは発信ボタンを押して2秒待ってゆっくり話すことです。また、マイクに口を近づけ過ぎても声がこもってしまいますので10Cm位離してしゃべります。急いでいる時には早口で直ぐに話初めてしまうことがありますので、そんな時はきっと何を話しているのか理解してくれないでしょう。また、いきなり要件を言い始めても意識が無線に向いていないと理解されません。要件を伝える前に〇〇さん〇〇さんと2回呼びかければ仮に頭切れになっていたとしても2回目の〇〇さんは聞こえていますので相方の意識が無線に向きます。意識が無線に向いてから要件をゆっくり話せばこちらの意思は確実に伝わります。

トランシーバー種類、性能、資格


 警備員が通常使う無線機は特定小電力トランシーバーと言われる種類です。特定小電力トランシーバーにはアマチュア無線等の資格が必要ありません。性能としては田舎で500m位、市街地では100~300m程度電波が届きます。天候によっても微妙に電波の届く距離が違うように感じます。また、アンテナが折れていると短くなりますので時たまアンテナが立っていることを確認します。価格は高くなりますがアンテナの長いものは1.5倍位遠くまで届きます。
 価格はネットで探すと6000円位から15000円位までメーカーによって様々です。安物は防水機能が無かったり注意が必要です。
 また、インカムがあると大変便利です。インカムはマイクとイヤホンがついているものです。工事現場のユンボの近くやはつり、ランマーの近くでは騒音がうるさすぎてインカムのイヤホンが無いと聞き取れません。また、夜勤現場では近くに住宅がある場合インカムのイヤホン付きでないとスピーカーの音がうるさいとクレームになることがあります。
 チャンネルに関してはグループモードが使える機種が便利です。近くで無線を使っている場合には混線することもありますのでグループモードがあると選べるチャンネル数が格段と増えます。例えば20チャンネルでグループモードが38あると20×38=760からチャンネルを選ぶことがありますので混線する確率は格段に少なくなります。グループモードが無いとグループモードで設定している他の無線と交信できませんので個人で購入する場合はグループモードのあるものをお勧めします。

交通誘導員の片側交互通行 文言の復唱


A:「最終(車両)は黒のセダン12-34 通過後流してください」

B:「黒のセダン12-34了解」

A:「黒のセダン12-34通過確認、こちらから流します」

B:「こちら待機(車両)0 続けて流してください」

A:「了解 続けて流します」

A:「少し間が空いて後1台流れます。最終は白の軽56-78」

B:「了解 白の軽56-78通過後 こちらから流します」

 片側交互通行の無線の文言はこんな感じです。大切な文言の「最終車両 黒のセダン12-34」等は聞き間違えがないためにも相手が言った文言をそのまま復唱して確認します。復唱しないと白を黒と間違えて言っている場合もあります。相手の言った文言を復唱することはとても大切です。

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